ミャクロッタ

ジョーカーのミャクロッタのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
3.5
怪人ではないジョーカー(アーサー)を描くとなるとこうも哀しくもおぞましい話になるのですか(まあ、基本バットマンの怪人って悲しいヤツばっかだけど)。現在のトレンドである漫画「鬼滅の刃」のヒットのポイントの1つとして、味方側だけでなく敵である鬼側のバックグラウンドまでもしっかり描いている点というのが挙げられてるけど、本作で見られるのはまさにそれで、これを観て多くの哀しい、辛い、キツいという声というのは少なくとも現代人はなんらかの心の闇を抱えて生きているということかね。なんてことを観ながら思ってたんだけど、、、コレ違うな。DC、バットマン、ブルース・ウェインなんてワードを頭に思い浮かべてワクワクしてるとトンデモない目に遭う。タイトルこそ『ジョーカー』だけどこれは『アーサー』というまったくそれらの話とは一線を画す物語なんだな、と。妄想と現実の狭間で生きるある男の物語なのね。視覚的には、コレ階段のシーンが素晴らしい。もちろんクライマックスのトコだけど、序盤のピエロ会社からアーサーが出て行く下り階段のシーンが強く印象に残ったわ。
2020.7.11.
Netflix(吹替え