ハイスタのドキュメンタリー『SOUNDS LIKE SHIT』を観た!
片田舎の街。音楽を主体的に聴くという自我を持った頃には、既にハイスタは活休の状態にあった。繰り返し聴いた『MAKING THE ROAD』。上京してからも聴き続けたSTAY GOLD。いつか、いつか観たいと思いながら実現したAIRJAM。15年、FAT WRECKでの出演。16年の地元でのAIRJAM。今年の新木場STUDIO COASTでのライブ。所謂リアルタイム世代ではないが、彼らを観る度に、生きてるといい事が起こるんだなと、染み染み思う。
なんて自分の話はどうでも良い。
紡がれてゆく彼らの24年。結成からブレイク、独立から分解、様々なかけ違いと2011の再結成。そして笑顔の今。
中盤からの多くは、酷く心を抉り、心底観ているのが辛くなる瞬間もある。既知の事実でも、本人の口から語られると更に辛い。
そんな中でも、90年だって00年だって10年だって光輝くハイスタの曲と歌詞の数々。途中から歌詞も相まって幾度も涙する。
音楽の楽しさ、歌詞が持つ力、メロディックパンク、ライブの瑞々しさや一体感を知るきっかけとなったのは、ハイスタのおかげで、ハイスタが初めてで。いつの時代もハイスタは俺のヒーローだ。
AIRJAMや箱のライブ。俺が行った公演も、行かなかった公演も、そしてライブじゃなくとも彼らの音源も。笑顔で現在進行形の活動をしてくれてることも。全てが生もので全てが奇跡のように幸せなことだ。
13年のドキュメンタリー『横山健 疾風勁草編』で語られた、ハイスタへの健さんのモヤモヤとも対比して多幸感を感じる。彼らの旅路を、客として、共に見届けたい、そんな気持ちにもなる作品。一刻も早くライブを観たい、今はとにかくそう思う。
表面だけをなぞり、映像を継ぎ接ぎする、そんな作品では一切ないです。おすすめ。