このレビューはネタバレを含みます
近所の人らに白い目で見られるのに負けず、各々の天分を生かして名曲を作り、巨大フェスに向かうというバンド王道ストーリーが、メタルという要素によりコミカルに彩られる。
便秘で悩むくらいなら漏らした方がましだ、とがむしゃらに突き進むメタル4人組に爆笑、そしてなんだか頑張るかという気持ちにさせられる映画。
北欧メタルと言えば、専ら教会を燃やしたり悪魔崇拝したりしている過激派のイメージがあり、
北欧の静謐な山と集落を自転車でただメタラーが駆けているだけでもう面白いのに、物語が進むにつれて怒涛のようにエピソードが展開される。
アー写を高速道路のスピード検知器で撮る(あの画のグッズはなぜ売っていないのか？ポスターとＴシャツが欲しい。)、トナカイ粉砕を謳っているのに飛び出したトナカイを避けてユンキが交通事故で死ぬ、ボーカル・トゥロはあがり症で自分を評価してくれた市長にゲロをぶっかける。
さらにユンキの棺桶を背負って国境警備隊をかいくぐりフェスを目指す！！
あらすじだけを並べると非現実的で荒唐無稽だけど、完全に没入してしまう。キャラクターの親しみやすさと愛らしさ、世界観の完成度が物凄く高いんだろうと思う。
クレヨンしんちゃんの映画好きなひとは好きなのではと思います。
