ちろる

カプリコン・1のちろるのレビュー・感想・評価

カプリコン・1(1977年製作の映画)
3.7
SF映画なんかではなく、社会の陰謀を描いた作品。
社会派でありながら、家族もの、友情もの、そしてアクションやサバイバルもあり期待より面白かった!

人類初の火星探査機を計画するが、出発数秒前に装置の不備でクルーは、探査機からの退出を強制される。

人類は愚かな事もするが・・

偽の火星に響く大統領の言葉が皮肉に響く

諸外国というかソ連に先を越されたくないアメリカのプライドと失敗が絶対に許されない国の財政状況と、宇宙飛行士である前に父親であるブルーのプライドの中で、蠢く世紀の陰謀。

秘密を知るものは全て抹殺も厭わない、制御の効かないコールフィールドの車のドライブシーン怖かった。
そして、まさかの殺人計画。

長年夢を語り合った仲間を平気な顔で消せる人間がいるのだというのが恐ろしい。
いつの時代も、闇を暴くきっかけは執念深い記者の存在。
デジタル社会の現代とは違うこの時代でこんな壁に耳あり障子に目ありなら、もう体制に歯向かうことなんて無理。

まさかのA&A爺さんの登場がかなりエキサイトさせてくれるが、あれがなかったらと思うとゾッとする。

後半はまさかのブルーのサバイバル日記も入ってくるが、ガラガラヘビや蠍などに襲われそうになって見てるだけで苦しくなるほどハード。
世界的なスターになり得たのにもかかわらず、なぜに自分に非がない中で命が狙われてしまう自体になってしまうのか、やるせない中でも歩き続けるのはただただ、家族への愛あってのことだろう。

クルーの後の2人は・・・それを思うと残酷な後味ではある。
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