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インスタント・ファミリー ~本当の家族見つけました~のKodaiのレビュー・感想・評価

3.7
2年前なのでちょっと古い映画ですが、王道をいくヒューマンドラマで、休みの日の午後とかに見るとほっこりします。家族愛がテーマに泣いて笑える映画でした。

マーク・ウォールバーグ演じる「ちょっとおバカで、自分の良いと思ったものにすぐ入れ込んじゃう」お父さんと、ローズ・バーン演じる「家族にちょっと抑圧されて育ったのか、周りの目をすごい気にする」お母さんが、3人の子供を養子として、迎え入れて家族になっていくお話です。

個人的にマーク・ウォールバーグのお父さん役って本当に好きで、どの映画でもちょっとおバカで実直なお父さん像なんですけど、すごくハマり役だなと思ってます。今作も、話しているとだんだんとズレていく感じが、面白くて、ずっと見てられます。笑

最初は「養子をとる私たちってなんて立派なの!」という感じで、3人兄妹を家に迎えるんですけど、最初に描いていた家族生活の理想と現実の違いを目の当たりにして、奮闘している姿をコミカルに描いているので、ほっこりします。

一方で、「養子」というちょっと重くなりがちなテーマを両親側の悩みと子供側の悩みに分けてぞれぞれの葛藤をちゃんと描いているので、テーマが重いながらも楽しく見れて好きでした。
3人兄弟の長女のリジーが「どうして、私たちを養子に取ろうと思ったの?」ということを聞いた時に、答えに詰まってしまったシーンとかはグッとくるものがありましたね。

他にも今作で一番良かったなーと思ったのが、夫婦の養子を申し込むきっかけが、なんか気づかされることが多かったです。

自分の勝手なイメージですけど、養子を申し込む理由って夫婦に何らかの事情があって子供を産めない場合が多いと思うんですけど、今作は夫婦の間で特に子供ができないわけではなくて、お互いまだ望んでないタイミングで、たまたま養子縁組のサイトをみたのがキッカケだったということでした。

これって恥ずかしい話、「養子をとる人=子供ができない」みたいな固定観念を持ってた自分には心に刺さる部分でした。別にどんな事情があっても、家族になることができるのが養子縁組であって、実子がいても兄弟として養子を迎え入れる家族はいるし、自分の視野の狭さに気づかされました。

最後は、中々にクサイ演出でしたけど、このアメリカンヒューマンドラマな感じが個人的には好きなので、ちょっと笑って泣きたい時におすすめです。
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