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コード211のblacknessfallのレビュー・感想・評価

コード211(2018年製作の映画)
3.0
ケイジケイケイジを讃えよ!セガールより前から意識的に見てるケイジ映画。
とは言え、けっこう久しぶり笑

投げやりにも見えるオーバーアクトと連発する圧の高い顔芸で、演技派と言われた頃とは違った人気を獲得したケイジなんで、もう見る側も今度はどんだけキレ散らかしてくれんだろワクワクo(^o^)oって視線で見るよね笑

この映画はそこから言うと残念なことに俺達のケイジ映画ではなかった笑

アメリカで実際にあった銀行強盗事件をモデルにしてる。
タイトルのコード211は警察の暗号で発生中の銀行強盗事件のこと。

だから非常にシリアスなんだよ、これ。バイオレンス・アクションてノリじゃなくて、事件の発生から終息までを時系列を正しくドキュメンタルに画いてる。

ケイジは定年間近の人生に疲れた警官で、パトロール中に強盗事件に遭遇する。
当然、鎮圧に当たるんだけど、ケイジのパトカーには学校の更正プログラムで乗車してる黒人の高校生がいる。
そして、パートナーは自分の娘の旦那、どらも危険に合わせたくないけど、職務に忠実なんで強盗犯と銃撃戦を繰り広げる。

普通のケイジ映画なら、ここからケイジの絶叫からの無双みたいな展開になるんだけど、これはシリアス&リアリズムなんで、定年間近な真面目な警官なりの活躍しかできない笑

何より主演とは言えそんなにケイジのことばかりの構成じゃないんだよね。
犯人達、犯人を事件前から追ってたインターポールの女捜査官、娘と息子、事件の被害者達の背景をかなり丁寧に撮ってる。
更正プログラムの黒人の高校生なんて、学内でいじめ受けてること、そして仕返しをしただけなのに黒人であるがゆえに加害者扱いされた理不尽な経緯とかけっこうな時間使って画いてるんだよ。

要するにこれらの人々が事件で結びつく様を俯瞰的に見せてるんだよ。
構成としてはポール・グリーングラスのユナイテッド93みたいな感じ。

そんな作風なんで求めるケイジは全然出てこない笑
それでも、元々本当に演技派なんで普通の役もできる。この疲れた警官のケイジも悪くはないんだよね。
ちゃんと作風に合わせた演技ができるんだよ笑

唯一、ケイジしてたのは、応援が遅くて義理の息子の警官が犯人に撃たれて重傷を負ったことに怒り、上層部の警官に「何で応援にこんな時間かかってんだ、おらぁぁ」とぶちキレるとこ。
"マッド・ダティ"の時のキレと比べればかなり抑えてる。でも顔はしっかりおもしろかったから、ここだけでも見る価値あるよ。

まあ、おれのようにケイジ崇拝者(cage worshipper)ならだけど😂
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