でる

ハースメルのでるのレビュー・感想・評価

ハースメル(2018年製作の映画)
3.8
まずは日本公開ありがとうございます…。カーラ出演作という事でずっと楽しみにしてた今作。2018年にトロント国際映画祭でプレミア上映されてから約2年…公開2週間前にまさかの日本公開決定。めちゃくちゃびっくりしました。

どん底まで落ちた女性カリスマパンクロックスターの再起を描いた今作。
再起パートは最小限に抑えており、主人公ベッキーの常軌を逸した言動とその間ずっと流れる不協和音サウンドで終始息が詰まりっぱなし。周囲の人間の呆れきった表情と「こいつ…ヤバい……」といった雰囲気が辛かったですね。

主人公ベッキーを演じたのはエリザベス・モス。いやぁぁぁ凄すぎた。
『透明人間』で見えない他者に地獄のように精神を追い詰められ鬼気迫る演技がとてつもなかったですが今作も凄い…。
酒・ドラッグに溺れ、名声やプライド、仲間も失い自己破壊していく姿が見ていて痛々しいし何より怖い。何かに取り憑かれたような狂気的な演技が物凄かったです。

そして若手実力バンド“The Akergirls“のドラマーを演じたカーラ!
髪の毛を短くしてから初の出演作でしたが、そのカッコ良すぎるビジュアルと彼女が持つキュートさが相まって最高。実際にドラムプレイを特技としているという事もあってどハマり役でしたね。
この作品がきっかけで交際に発展したアシュレイとの共演シーンも、今は破局後という事もあって少々複雑な気持ちではありましたが二人ともほんと可愛いし何よりThe Akergirlsが最高だったので今度は彼女達の映画を撮ってください。お願いします(笑)
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