スワヒリ亭こゆう

十二人の死にたい子どもたちのスワヒリ亭こゆうのレビュー・感想・評価

3.0
本作は公開が決定してから少し期待していた作品です。
堤幸彦監督作品というのも期待した要因になります。
それとタイトルからして『十二人の怒れる男』へのオマージュがこもっているので、かなり期待します。


本作はタイトルではキツめの印象を受けますが、観てみるとそこまでキツくないし、どちらかと言うと大人しめの映画ですね。
社会風刺もそこまで無いですし。

それと本作に出てくるこども達が現代っ子と感じられなかったのは僕だけでしょうか?
現代っ子よりも10年前、もしくは15年前の僕らと変わらない世代のこどもの様な気がしました。

何だか登場人物のセリフもあんまり入ってこないんですよね。
仏作って魂入れずじゃないけど、ミステリー仕立てになり、ある登場人物が推理の様なものをするんですが、あんまり面白味がなくてセリフが入ってこない。
杉咲花の役も一人だけ浮いちゃって観ててつらかったかな。









以下ネタバレを含みます。







集団自殺サイトに集まった彼ら12人が自殺する感じがしなかったです。
何ていうか…みんな元気なんですよね。
で、この手の映画のラストは予想出来ますよね。
絶対に自殺には持っていかないし、生きる事を選ぶに決まってます。
死ぬ理由も曖昧で深みがないので、生きる事を選んだところで、考えさせられることもないです。
そもそも僕は自殺願望はないですからね。

期待していた作品ですが、よくよく考えたら観る前から決まっていた様なストーリーでした。