蜜柑

十二人の死にたい子どもたちの蜜柑のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

タイトル通り、十二人の自殺を望む子どもたちが、既に使われていない病院に集まってから謎解きや参加者同士が織りなすドラマが始まります。
前半の内容はとても良く、13人目の参加者に関する謎が気持ち良いテンポで明かされていきます。
参加者の性格や振る舞い方も皆独特でしっかりキャラが立っているため、12人という大人数にも関わらず、参加者ごとの立場や心情を考えることができる視聴しやすいものでした。
後半になると、参加者ごとの自殺を思い立った理由が解明されていき、全員が自身の生と向き合い、最終的には自殺を取りやめることになります。
ここで余りにも目についてしまったことは、以下2点で、
①一部の参加者における自殺の理由が軽すぎる
②全員が自殺を取りやめるほどの大きなイベント・心境の変化の描写が無かった

これでストーリー全体が少し陳腐になってしまった気がします。
そもそも、一度自殺を決心した人間の気持ちを変えるには、それ相応の大きな出来事が無いといけないはずです、それも12人も。
こんな心境の変化を2時間で表現するのは元々かなり無理があったのかなあと思います。

テーマやアイデアは面白かっただけに、この辺が残念でしたが、全体通しては良い作品の部類になるかなという感想です!
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