ずどこんちょ

十二人の死にたい子どもたちのずどこんちょのレビュー・感想・評価

3.1
とても評価が伸び悩んでいるので、どんなものかとかなりハードルを低くして見ました。
集団自殺を望んで集まった12人の若者たち。しかし集いの部屋に横たわっていたのは、既に息が止まっていた13人目の招かれざる客でした。

そこから始まる今すぐ自殺するか否かを相談する議論の場は、やがて自殺志願者のグループセラピーのようになっていきます。最終的に12人全員の自殺志望動機を知ることになってしまったのだから驚き。
本当に死にたいなら、互いの境遇や心情を理解し合うべきじゃないですし、自殺志願者同士で共感し合って「あなたは死ぬべきじゃない」とか「俺だったら助けられた」とか言っちゃうのもどうなのかな、と。
半端な覚悟で「死にたい」とか口にする語彙力のセンスってどうしても自分には受け入れられなくて、なんか12人のうちほとんどがそういう半端な覚悟の人たちに見えてしまいました。
ま、すべては主催者の目論見通り……なのかな。

長回しの会話劇や推理ショーはなかなか見応えがありました。今後の活躍が期待できる若手俳優たちの共演に引き込まれましたし、せっかくなら12人全員分もっと知名度の高い人気若手俳優を集めて、さながら「オーシャンズ11」みたいな豪華共演映画にしてもらっても嬉しかったです。