つるみん

悪魔はいつもそこにのつるみんのレビュー・感想・評価

悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)
3.3
【Preacher, Got time for a sinner?】

豪華キャストで送る宗教ミステリー。
Netflixのオススメに出てきたので観ましたが…

まずナレーションが作品と合っていない気がする。むしろ邪魔だった。ナレーションを取り入れた意味を感じる事なく本編が終わり、映像で表現できる部分、我々が読み取れる範囲内の行動などは大幅にカットしたのだろう。なんだか後から付けたような、そのナレーションは映画として作品の質を下げているような気がしてならない。

殺人鬼としての主の内側なんていうのをナレーションで全て語られたら、本作を作った意味は何だったのだろう。全てを見通す神視点(もちろんナレーションを務めたのは作者だから)の声はキャストが副音声で付けたような丁寧すぎるその説明のせいで〝殺人鬼〟としてのキャラが物凄く薄れている。ナレーション付けるんだったら『アングスト』くらい訳分かんないのにした方が面白い。

作品全体の雰囲気も田舎町のミステリーという事で、この監督がやりたい事はコーエン兄弟やイーストウッドをベースにした自分独自のオリジナル作品を完成させたかったのだろうなと。

この監督の他作品を観たことないけれど、自分とは相性が合わなそう…。
つるみん

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