少女漫画の文脈があるということは認識した上でもキモかったけど、膨大なショットと声と音で埋め尽くして一体何をやりたいのかが気になるという困った映画だった。
やっぱりこのショット数だと一つ一つの画の印象が薄くなる。あと切られる人間の動きが、もう堪忍して運動って言うけど、運動のブツ切り感が気持ち悪い。人間が物理的にどう映るのかということ自体にはあまり関心がないように見える。ずっと「女の子とは！」みたいな議論を喧嘩腰にふっかけられているような感覚で、べつにそれがやりたいならいいけど映画として見たいものでは...みたいな...。
色もMV的にギラついてて疲れてしまった。これ絶対方々で言われてるだろうけど技法的にも志向してるもの的にもアニメの方が合うと思う。
被写体の運動以外の要素で埋め尽くした結果、心理性ばかりが強まって、クライマックスの追いかけっこもそれに完全に連動してしまっているように感じたので、個人的にあまり納得できなかった。この辺りは最高に音がうるさくて、それも良くない。
建物が良い。兄と姉のエピソードいる？
まあ自分の理解から遠く離れた価値観の世界に触れるという意味ではこれも優れた映画的体験だったのかもしれん......
