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リンドグレーンのkakkoのレビュー・感想・評価

リンドグレーン(2018年製作の映画)
4.3
溢れる生命力と暗闇からの再生(@岩波ホール)

 『やかまし村の子どもたち』『長靴下のピッピ』など、みずみずしい子どもたちの生命力を生き生きとした物語に紡いだアストリッド・リンドグレーン。映画「やかまし村の子どもたち」シリーズのビデオなんてウチでは何度見たことだろう。
 そのリンドグレーンが、"リンドグレーン"になるまでを描いた映画だ。

 アストリッドの、地の底から湧き上がるようなエネルギーは、子ども時代に豊かな自然に囲まれて心ゆくまで遊び、思い切り深呼吸しながら育まれたものに違いない。そしてまた、自らの子どもからもらった"生きる力"でもある。
暗闇を通り抜けたからこその再生の物語。

 アストリッドを演じた女優は、繊細さと野生を兼ね備えて魅力的。今にも弾けそうな採れたての果実のよう。
 北欧のキーンと透き通った空気、土の香、沈黙の森、雪の色が匂ってくるような映像が美しい。