広島カップ

プライベート・ウォーの広島カップのレビュー・感想・評価

プライベート・ウォー(2018年製作の映画)
3.7
米国人の戦場ジャーナリストのメリー・コルビン(ロザムンド・パイク)は英国の新聞社サンデータイムズに所属しスリランカ、シリア、イラクなど紛争地域に自ら希望して赴きリポートを発信していた。

スリランカで取材中に左目を負傷して視力を失い、黒いアイパッチがトレードマークになった彼女。ボサボサ頭の彼女の残された右目から飛び込んでくる戦場の風景は、惨たらしく殺された兵士や罪もない女や子供の死体に溢れている。
彼女はついに心を蝕まれてPTSDになり酒に溺れ完全なチェーンスモーカーになった。
悲惨な現実がある戦場と安全地帯ロンドンを行ったり来たりする彼女だが、絶えずPTSDに苛まれるロンドンよりも命の危険に晒される戦場の方が表情は冴えないが生き生きとしている。

彼女のリポートも勿論だがそんな彼女自身の生き方から戦争の愚かさを伝えて来る作品。ボロボロになって行くメリーをロザムンド・パイクは熱演している。
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