よりとも

ティム・バートンのコープスブライドのよりとものレビュー・感想・評価

3.4
ストーリーを忘れていたので久々に視聴。前回見たのは10年前かな?ティムバートンのクレイアニメと言ったらナイトメアビフォアクリスマスだが、その後を継ぐ作品。特徴的な長身で不気味なキャラクターたちが、ユニークで面白い。ナイトメアほど、傑作とまではいきませんが、楽しめる作品です。クレイアニメは6秒の製作に1日費やすほど、非効率的で手間暇かかる作品だと言われますが、そういう視点で見るとすごい作品だと感じます。以下あらすじです。

時は19世紀、舞台はヨーロッパのとある小さな村。成金の金持ちだが品格のない魚屋のヴァン・ドート夫妻の息子ヴィクター(声:ジョニー・デップ)は、由緒正しい身分ながら破産して一文無しの没落貴族であるエヴァーグロット夫妻の娘ヴィクトリア(声:エミリー・ワトソン)との結婚が親同士の政略により着々と進められていた。お互い、逢ったこともない人と結婚することを不安がってはいたが、結婚式の前日、式のリハーサルのために初めて対面した2人は互いにまんざらでもない様子で、次第に両者ともに結婚に前向きになっていく。しかしドジなヴィクターは緊張の余り、リハーサルで失敗を連発。怒った牧師に式の延期を言い渡されてしまう。

切羽詰まった彼は一人、夜の森で結婚式の練習をする。すると、すらすらと結婚の誓いの台詞が言えたではないか。調子に乗ったヴィクターはその辺に突き出ていた枝を花嫁ビクトリアの指に見たて、指輪をそこへはめる。しかしその行動が一大事を引き起こす。枝だと思っていたのは“コープス・ブライド”(死体の花嫁 声:ヘレナ・ボナム=カーター)の指だったのだ。婚姻の誓いを受けたと勘違いしたコープス・ブライド―エミリーはビクターを花婿と信じこみ、彼を地中にある“死者の世界”に連れ去ってしまう。

意外なことに、死者の世界は陰鬱とした空気に満ちた地上世界と大違いであった。24時間営業のパブ、地上世界のしがらみから解き放たれにぎやかに歌うガイコツたち、カラフルな色彩の建物……。常識はずれのパワフルなエネルギーに満ちた死者の世界に、ヴィクターは次第に魅せられていく。その一方で、結婚詐欺によって殺されたエミリーの境遇に同情しつつなんとか地上に戻ろうと画策するが、生きている婚約者がいることを知られエミリーを傷つけてしまう。彼女の怒りをなだめるように弾き始めたピアノをきっかけに、ヴィクターはエミリーと心を通わせ、ただ一途に愛を追い求め続ける彼女の哀しみを深く理解していくようになるのであった…

◯いいなと思ったところ
・クレイアニメ独特の動きは、それだけでも楽しめる。
・脇役のキャラもしっかり個性が立っていて、印象的だった。
・生者の世界がやな感じで、死者の世界が楽しげなのがユニークな対比だった。
・ピアノの連弾で会話している描写が斬新で雰囲気が出ていた。

△気になったところ
・ナイトメアのサリーとエミリーが似ていて、ちょっと違和感があった。多分私だけかな。
・ストーリー展開に意外性はあまりなかった。
・エミリーの元旦那が死んだ流れは、都合良すぎ!と思った!
・音楽がイマイチだったかな。あまり耳に残らなかった。
・ナイトメアを尺度にしてしまうため、色々と見劣りしたかも。

ストーリーを重視すると若干低めの評価かもしれません。
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