男対女という単純な構図が意外にも斬新であることに気づく。
そのシンプルさゆえに安っぽくなるかと思いきや、女が男並みの強さで戦うのでなく、女でありながらそのまま強い!という実は一番大切な平等さを描いている点に好感が持てる。
キュートでエッジの効いた毒気と狂気を持つハーレイ・クインを体現するマーゴット・ロビーの存在感が素晴らしい。
裏社会を生きていく上で必要な存在であったジョーカーとの別れによる弱さを起点として、男性優位社会に迎合して生きていくかのように話を振りながら、一気に牙をむく反転が小気味よい。
男の強さ的マッチョ感ではなく、女としてそれぞれの個性を活かしたアクションシーンがカッコ良さと同時に美しい表現の連続で見ごたえがある。