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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREYのはまたにのレビュー・感想・評価

3.8
ハーレイ・クインは生身の人間である。

そこはどうしたって覆してはならない前提だったはず。魅力爆発のマーゴット・ロビーはもちろん、ドラマ版「Fargo」シーズン3コンビ(ユアン・マクレガー&メアリー・エリザベス・ウィンステッド)の出演も個人的に嬉しかっただけに、冒頭のそれを裏切る終盤のアレがすっごいちゃぶ台返しに感じられてしまった。

生身の女たちがアッセンブルして男たちの世界を切り裂いて進んでいく話。
その痛快さを魅力やテーマの中心に据えていたはずが、結局のところ超能力が状況を打開する秘策になってしまっているのはわるい冗談のよう(ちなみにクロスボウの名手は技術であって超能力じゃない)。

超能力は無性だ。確かに女性っぽい能力、男性っぽい能力という描き分けられ方はあるけど、超能力者それ自体は性の概念を超える。それが、「絶体絶命の危機をどう乗り越える!?」の場面で炸裂しちゃっちゃあおしめえよ! と、突然のべらんめえ口調になるくらいにはどっちらけちゃったな。その瞬間、テーマ置いてけぼりだよ。

まあ、生身の人間設定を逸脱したのはハーレイじゃないんだけど。

もちろん、そんな深く考えながら観る映画じゃないってのもわかるし、その他は相応におもしろかっただけに(ほとんどはハーレイの魅力に依存してるんだけど)、いっちゃん大事なとこ濁されてションボリぴえん🥺 になっちゃった。失恋直後のハーレイのようにね。

よし、うまいこと言えたのでオールオーケー! 飲もう!
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