河豚川ポンズ

ポーラー 狙われた暗殺者の河豚川ポンズのレビュー・感想・評価

ポーラー 狙われた暗殺者(2019年製作の映画)
4.2
これ1つでマッツ・ミケルセンをたっぷりお楽しみセットな映画。
製作陣はマッツ・ミケルセンのこと絶対大好きでしょ。
でなきゃこんなイケてるマッツ・ミケルセンのシーンを連発してくるなんて出来ないわ。

伝説の殺し屋“ブラック・カイザー”として名を馳せたダンカン・ヴィズラ(マッツ・ミケルセン)は、30年近くに渡って殺し屋の斡旋会社に所属し、50歳の定年退職まで2週間というところだった。
引退に向けてすでに彼には莫大な資産があり、さらには会社からの企業年金も800万ドルほどあり、殺し屋からは完全に足を洗おうと考えていた。
しかし斡旋会社の社長のミスター・ブルート(マット・ルーカス)は、ヴィズラを含めた殺し屋たちの企業年金による巨額の負債を解消するために、定年間近の殺し屋たちを暗殺していた。
もちろんヴィズラも例外ではなく、彼のもとには次々と殺し屋たちが送り込まれてくるのだった…


マッツ・ミケルセンが引退間近の伝説の殺し屋というフェチ全開の設定でNetflixが独占配信。
もう面白くならないわけがないし、マッツの親友で大ファンの小島秀夫監督もこれには大満足というお墨付き。
ここ最近「ジョン・ウィック」「イコライザー」に始まり、伝説の元殺し屋や元特殊部隊員とかそういう設定のものが増えてきたけど、これもご多分に漏れずそういうやつ。
でも明確に違うポイントは、圧倒的にマッツ推し精神に満ち溢れてるシーンや悪趣味なまでのゴア描写、そして「スーサイド・スクワッド」みたいな敵キャラたち。
スタートからいきなりマッツ・ミケルセンの直腸検診を拝めるし、そうでなくてもタバコを燻らせるマッツや、全裸で吹雪の中を駆けるマッツ、拷問を受けて傷だらけのマッツなどなど上げればキリがない。
子供とのまともな接し方が分からない殺し屋とか、もう王道中の王道だけどめちゃくちゃ良い。
不良が捨てられた子犬を雨の中を拾って帰るのと同じあれ。

拷問のシーン、戦闘シーンもだけどわりかしゴア描写がキツめなのが少し難点。
普通に慣れてる人でも目を背けたくなるような描写は多いかも。
そこにイカれた暗殺者が合流ともなると、もはや「スーサイド・スクワッド」。
というか、むしろこっちの方が理想的でさえあった。
自己紹介パートとかもそれっぽかったし、みんなが思い抱いてたイメージがなぜかそのままこっちで形になったよう。
まあそれ以上にマッツ・ミケルセンが強すぎ&かっこよすぎなんですけどね。

なんかもうマッツ・ミケルセンの宣材ビデオというか、ファンムービーというか、とにかくマッツ・ミケルセンが好きでないと一気に評価が地に落ちそう。
こんなキワモノ感満載な映画を観るのはそもそもファンぐらいしかいなさそうなもんだけど。