2021年69本目
思ってたのと少し違う内容だったかな。
「ブレイブ・ワン」のような重く悲しい復讐劇のようなものを想定していたが、シリアスすぎる内容でもなく、ストーリー的にかあまり内容に入り込めずに終わってしまった。
話的には1つの殺人事件から始まり、その事件を追うようなストーリーと過去のある組織、人物への復讐へとつながるストーリーの2つの時間軸で展開していく。
復讐へ結びつく今とシンクロするように過去が描かれるので、うまく対比ができるようにはなっている。
ただいかんせん復讐動機もまぁそれなりのありふれた感じだし、何より現代のベルの身勝手さがあまりにもすぎる。
潜入操作する先の組織の悪さがあまり描かれてないけど、FBIの潜入捜査というのもよくある話だが、武力行使の強盗グループに潜入捜査するかね。しかも2人でカップル役として、まずそこにも納得はいかない。
そこでそのまま本当に恋が芽生えたというのもなんか腑に落ちない。
そして金に目が眩んで、最後の強盗成功で金持ち逃げ、失敗で組織を裏切るというなんともご都合主義な感じもFBIとしてどうなのか。
それだけ2人の愛が深くなったのかもしれないが、そこも大して描かれないし、いつそうなったかも意味不明。
現代ではベルが自分勝手のやりたい放題。そんな自分本位で動く刑事がいるかよ。よくこんなで15年も続けてこれたな。
バディのアントニオが良い人すぎる。てかなぜ他の上官などから止められないか、無視できるのか、ここまでしたら剥奪ものではと思う。
娘との確執もイマイチ表現しきれてないし、元?夫との出会いも全然描かれない。説明全くないからイーサン誰だよってなる。
サスペンス寄りかと言われると全然そうでもないし、復讐劇ならアクションはと言われるとそれもほぼなく、血みどろさすらない。
カメラワークは好きではないが、全体の雰囲気は悪くないし、何よりニコール・キッドマンの演技がすごい。
知ってても最初誰かわからないくらいやつれてたし、それを上回る体当たりな役どころ。
これだけでもまぁ見応えはあったかな。