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ストレイ・ドッグのGreenTのレビュー・感想・評価

ストレイ・ドッグ(2018年製作の映画)
1.0
ニコール・キッドマンが老いさらばえた姿を晒しているポスターが印象的で、ずっと観たいと思っていました。美しいのが売りな女優さんがここまでやるというのは、よほど思い入れのある役柄なのだろうなあと。

ニコマンが演じるのは、中年の女刑事、エリン・ベル。16年前の潜入捜査のトラウマで、現在はアルコールに溺れ、同僚からは疎ましがられ、家庭生活も崩壊。ティーンエージャーの娘とも心を通わせられない。

ある日、特殊な刺青のある男の射殺死体が見つかり、エリンは自分が16年前に潜入捜査したギャングのリーダー、サイラスが出所したことがこの事件に関連があると、自ら捜査に乗り出す。

ニコマンは、明らかにカツラだし、革のジャケットにジーンズも、いかにも「一度もこんなカッコしたことありません」って感じで、全く体に合ってない。顔は、シミやシワを強調したメイクがちょっとやり過ぎで、いくらトシでもこんな顔はないだろう。コスチュームとメイクアップ担当者の能力を疑う。

ちょっと現実味がないほど痩せすぎていて、シミ・シワを強調したメイクをすると本当にガイコツみたいで、とても実在する人間に見えない。アル中だから痩せててガイコツみたいな顔でいいや、って思ったのかなあ?雑!!

16年前の囮捜査はフラッシュバックとして、現在の捜索と交互に出てくるのですが、この16年前のエリンは結構可愛い。カツラだけど(笑)。このニコマンがスッピンに近いニコマンじゃないかと思うので、やはり「16年後のエリン」はセンスなさすぎと思う。

いずれにしろ、この役にニコマンはトシ過ぎないかと思う。この役がなんでニコマンなのか、全くわからない。シャーリーズ・セロンに頼んだら断られたとしか思えない。

アクションシーンもとてもヘタクソでちょっと見ていられなかった。ショットガンを使うシーンとか本当に素人臭いし、殴ったり殴られたりするシーンも全く真実味がない。低音でドスの効いた声で喋ろうとするんだけど、ホントーに何度も言うようだけど、「一度もこういう喋り方したことありません」って感じがありありなのだ。シャーリーズはこういうの上手いし、年齢的にも納得できる。

女刑事には全くなりきれていなかったけど、それじゃあお母さんとしての側面はどうかと言うと、ニコマンってこんなに演技下手だっけ?と目を疑った。娘役のジェイド・ペティジョンの方がよっぽど上手いと思った。

ガチの刑事モノのクライム・サスペンスで新境地を開こうとしたのだろうか?それにしては下準備がなさすぎる。それとももう、こういう役しか来ないのかな?『アクアマン』に出たのもちょっと驚いたし。『ある少年の告白』や『鹿殺し』のような地味だが面白い作品に出ていればいいのにと思うが、まあ、色々新しいこともやってみたいんだろうけど、だったらもうちょっと役作りをして欲しいところだった。

プロットの方は、まあ・・・・。一応、監督さんが女性なので、女性目線の刑事もん、みたいなノリだったのかな?
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