ボサノヴァ

アド・アストラのボサノヴァのレビュー・感想・評価

アド・アストラ(2019年製作の映画)
2.5
ストレンジ。

映像の温度感は超低いのに物語のテンションはずっと高くて、宇宙エレベーターのド迫力オープニングから、突然のヒヒ、突然の月面カーチェイスと、目眩く謎展開に頭と心が付いていかない。そして、リブ・タイラーは常に見切れ気味。

つまり演出が破綻してしまっていると思うのだけれど、主役たるブラピが最初から壊れてしまっていることから類推すると、これは狙いなのだろう。でなければ、オヤジが未確認生命体を求めて海王星くんだりまで赴き、そっから出る電磁パルスで地球が大変なんて、ムーの世界Rみたいな設定の説明が成り立たない。トミーリー、あんたは並木伸一郎か!と全力で褒めたくなった(褒めるんかい)

インターステラーやゼログラビティのような権威的SFと同レベルの映像と大宣伝で、こんなぶっ壊れたエンタメSFを放つプランBは大した度胸。配役からして、きっとテーマは過去作のアンチテーゼ的な何かなのだろうけれど、残念ながらあまり深くは考えたくない。

一点、すごく好きだったのは、火星から脱出時のアトラクション。なぜ一回泳ぐのか。面白い。
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