このレビューはネタバレを含みます
この映画、そもそもの予告や宣伝の仕方が良くない。
てっきり、いわゆるハリウッド系のSFアクション大作みたいな作品なのだと思って観に行ったのだが、実際の内容としては、目的地までのロードムービーに主人公の内面的な成長を描いた作品だった。
アクションシーンなんかも挟まれるが、決してそこには重点は置かれていない。
求めていたものと全然違うものを観せられて、うまく受け止められなかったかな。
あらかじめ、そういう作品だという事を知っていれば、観終えた時の印象が全然違ったとは思う。
なにしろ映像は美しく、異常にヒーリング感のあるBGM、ブラッド・ピットの内面をみせる演技力は本当に素晴らしかったのだから。
大きなスクリーンで観る価値は充分にある映像美と音響な反面、内容としては自分の部屋で一人でじっくり観るようなタイプの映画で、そのあたりもまたもどかしい。
それはそれとして、月面に盗賊出るなら、もっと武装した車で移動しろよって思ったり、発射寸前のロケットに侵入できちゃったり、宇宙服に盾を装備して海王星の輪を越えて自分のロケットに戻るシーンとか、もしかしたら科学的に可能なリアルな表現だったとしても、全然リアリティーを感じられなくて、めちゃめちゃツッコミながら観る事になったので、そういうところも損をしてる映画なんじゃないかと思いました。