秋日和

草の葉の秋日和のレビュー・感想・評価

草の葉(2018年製作の映画)
3.5
今後はズームじゃなくてピントで遊ぶ監督になっていくの?と、本作と『川沿いのホテル』を観て、まず思った。
見ず知らずの他人の酒の席に招かれる居心地の悪さといったらない。それがお店で隣の席になっただけの縁では、なおのこと辛い。しかも誘ってくるのはただの酔っぱらい。キム・ミニじゃなくてもお断りして当然だと思う。でも、誘ってきた酔っぱらいが煙草を吸うためにわずかの間離席したらどうだろうか。勿論、そうだとしても参加したくない気持ちに変わりはない。変わりはないけど、「あの人がいないから」という理由をアピールすることが出来る。そんなアピールをする必要は全くないけど、この映画のキム・ミニは性格が悪いから仕方がない。性格が悪いから、キム・ミニの出来心は凄く分かる。
いつの間にかホン・サンスは窓ガラスの監督になっていたのだと気付かされた本作。そう言えば、ただの居酒屋じゃなくてカフェを舞台にすることも増えたように思う。フィルメックスのトークショーの中で「常に新しいことにチャレンジしている」という話があったけど、今後はどうなのだろうか。相変わらず男たちが気持ち悪くてだらしない。
秋日和

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