えむ

ダウントン・アビーのえむのレビュー・感想・評価

ダウントン・アビー(2019年製作の映画)
3.8
過去SNSに書いた感想をサルベージ。

私はTVシリーズを全部見ていて大好きだったのでとても楽しめたけど、なんせ何シーズンもかけて積み上げてきたキャラ造形というものがあるので、映画1本初見だけでは、それぞれの人物の背景が分からず、ひとつひとつの言動にどれほどの意味があるのか分からないだろうな…と思うと、それが少し勿体ない。

例えばメアリーの迷いひとつ取っても、最初はもっとカチコチの上流思想の氷の女だったのが、こんなに迷うほどになること自体が奇跡的な変化なんだとか…

そんなわけで、出来ればTVシリーズを見ていた方がだいぶ面白くなるけど、でも、そこを差し置いても、その当時の雰囲気とか、実際に古いお屋敷を借りて撮影してる調度品とか、そういうのは楽しめるはず。

私は、この中ではお祖母様が好きです。

それこそ旧体制の権化みたいな人だけと、シリーズずっと通して少しづつ時代の波を感じてきて、この家族で1番、自分の「普通」が過去の遺物として消え去ろうとしていることへの抵抗と葛藤と、年老いてきて、諦めみたいなものが混じってきているのが見え隠れして、実は最も可哀想な切ない人でもある。
マギー・スミスはやはり名優です。

最後どうなるのかな。
映画の続編も撮影してるようなので、楽しみに待つとします。
えむ

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