【賭けグルイ】
白石監督。
この人の作品はいつも波がある。
今作、ピエール瀧事件にともない、公開が危ぶまれたが、なんとか公開にこぎつけた。
冒頭にテロップも入り、視聴者への配慮をうかがわせる。
公開という決断は大変だっただろうと思うのだが、
結論から言おう。非常につまらなかった。
というより、これC級映画?
というくらいのひどさ。
感覚的には深夜放送をみているかのよう。
深夜のボーとした時間帯に見るのであれば多少いいのかもしれないが、内容がない!!
あらすじは、1945年からある賭博士がタイムスリップして2020年にやってくるという話。
ところがこの肝心の賭博シーンがまったく活かされていない。
他の部分はべつにどうでもいいとしてもキモであるはずの麻雀シーンがちっとも盛り上がらない。
なるほど、少年漫画のように、特殊な技名やとび技があるわけでもないから絵的に面白くないのは仕方ないのだが、さりとて麻雀卓の上で繰り広げられるだましあいももう少しうまくできないものか。
「命をかけたヒリヒリした試合」を斎藤工は望んでいるはずなのだが、最後の最後までそういう試合はなかった。
一番よかったキャラクターが「賭ける」ことに賭けるものはすべて賭けてきたというじいちゃん。このひとの生きざまは振り切っていてよかった。
まあ何が言いたいかというとつまらないので観なくてよいということ
禿ピエール瀧を拝みたいなら一考。
2019.4.5