ルイまる子

アマンダと僕のルイまる子のレビュー・感想・評価

アマンダと僕(2018年製作の映画)
4.5
美しいパリの町並み、思わぬ悲劇に出会った普通の人々の自然な感情を捉えた良作。こちらもフランス映画なのですが、流石!言わなくても良い事は言わないんだな。前半の幸せな日々からある日一変する。。。

【ここからネタバレ】
大虐殺の様な場面が一瞬主人公の目に静かに映し出され、なに?これは?それが何かは説明しない。しかしこれこそが例のISISパリ11、12区のテロ事件なんだな。わざわざその説明をしないのがイキです。悪魔の仕業か不運か、自分がそういう目に遭わされても泣き叫ぶわけでもなく、現実を認識出来ない、心が追い付かないが姪と悩みながらも少しでもその時出来る事をする。
主人公の男の子は職業も良くわからないバイトみたいな観光業をやっているし、そんな立派な人ではないし行いも立派な事がそもそも出来るような大人でもなく、経済的に十分でもない。しかし自分なりに好きな女の子を諦めず、また彼女が引きこもった田舎へ会いにいったり(ついでだったか?)姪に対しても、一緒に住む決意はするものの、自分のペースに合わせ過ぎるデリカシーのなさも幼い彼女に指摘され、少しつづ接し方も理解していったり。静かな意志の強さと立ち直り方に心打たれた。何があっても自分を見失わず生きていく事は出来るんだよね。水前寺清子の歌を急に思い出した。三歩進んで二歩下がる。それで良い。静かな涙が流れたとても好きな映画でした。
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