ろ

ブラ! ブラ! ブラ! 胸いっぱいの愛を/ブラ物語のろのレビュー・感想・評価

5.0

大きくへこんだサッカーボール、フロントガラスに張り付いた黄色いシーツ。
列車に引っかかったあらゆるものを持ち主に届ける。
それが車掌さんのちょっとした楽しみだった。
そんなある日、車体に引っかかったペパーミントグリーンのブラジャー。
引退した車掌さんは、持ち主を探してドアを叩き続けるけれど・・・

はじめはゴミ箱に捨てたブラジャーも、やっぱり拾ってお洗濯。
線路沿いの家を片っ端から尋ねるも、女性たちはみな怪訝そうな顔をする。
試着をしてくれる女性がいても、サイズが大きすぎる小さすぎる・・・
デザインを気に入ってしまい、無理やりアンダーを伸ばすおばちゃん。
憧れのベリーダンサーになりきってしまう主婦。
行き詰った車掌さんの前を、靴下売りが通り過ぎる。
そうだ、あの靴下のようにたくさんのブラジャーを吊るしてブラ売りを装えば、もっとたくさんの女性の目に留まるかもしれない・・・!
閃いた車掌さんはブラジャーを買い込むものの、持ち主は現れない。
そこで今度は、乳がん検診のバスを利用してみるけれど・・・。

ブラジャーの持ち主を探していただけなのに、町の男たちから袋叩きにされ、線路に括り付けられてしまう絶体絶命のピンチ!
迫る列車、気絶して起きない車掌さん、鳴りやまないクラクション、はたして・・・?

同じ柄のパンツの隣に、ブラジャーをそっとピンチで留める。
長い長い旅もこれで終わり。
クタクタになったブラジャー越しに映る、二人の後ろ姿にジーンと胸が熱くなりました。


( ..)φ

これはまるで、シンデレラの靴・・・!
だけどあれだけ探していたのに、結局持ち主の顔を見ずに去っていく。それよりもっとずっと大切なものを見つけて家に帰っていく。たまらなく粋だったなぁ。

フィルマークスを通して知り合ったお友だちに教えてもらった「ブラ物語」。
最高でした、ありがとう!
予告編にプールが出てきて夏っぽかったから、今年の夏は「ツバル」も観てみますね(#^.^#)
ろ