福福吉吉

ジェミニマンの福福吉吉のレビュー・感想・評価

ジェミニマン(2019年製作の映画)
3.0
アメリカ国防情報局(DIA)の凄腕スナイパー、ヘンリー・フローガン(ウィル・スミス)は自分の狙撃したターゲットがテロリストではなく科学者だと知り、真実を知るために動き出す。それに気づいたDIAの上層部はヘンリーを殺すため、暗殺者を送り込むが、ヘンリーはそれを返り討ちにする。選択肢の無くなったDIAは極秘の特殊部隊「ジェミニ」から兵士を送り込む。ヘンリーの前に現れた最強の兵士はヘンリーの姿に瓜二つだった。

最初の動く列車の中のターゲットを狙撃するヘンリーのシーンで、一気に気持ちをストーリーの中に持っていくとともに、ヘンリーの超人的な能力が分かるようになっており、上手い構成だと思いました。
その後、ヘンリーの引退話で少し緊張感を緩めるも、すぐにヘンリーに次々と新しい情報と刺客たちが動き出し、緩急のつけ方も良かったと思います。その後も緩急のつけ方が上手く、最後まで時間を感じることなく観ることができました。

ヘンリーの相棒として、最初はヘンリーの監視役だったDIAのダニー(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は正義感と高潔さを備えていて、ヘンリーに助けられてから、自らヘンリーとともに戦う姿は好印象でした。

本作の目玉として、ヘンリーの敵として現れるヘンリーと瓜二つの兵士「ジュニア」(ウィル・スミス)ですが、ヘンリーより年齢が若く、純粋無垢な部分があって、ウィル・スミスがヘンリーとジュニアを上手く演じ分けていて面白かったです。養父であるヴェリス(クライヴ・オーウェン)との会話で涙ぐむジュニアは心に伝わるものがあって良かったと思います。

そして、アクションとして銃撃戦、バイクアクションが非常に激しく描かれており、ヘンリー対ジュニアのバイクでの攻防戦は迫力とスピード感に満ちていて面白かった。

メッセージ性を考えず、気楽に見るにはとても面白い作品でした。
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