TAMU

テルアビブ・オン・ファイアのTAMUのレビュー・感想・評価

4.3
パレスチナをほぼ支配下に置いているイスラエル。本作はパレスチナ側から描いた両国の民族対立を、パレスチナのドラマ制作を舞台に描くハートフルコメディ。

ラストの切れ味が素晴らしく場内爆笑🤣

とんでもない映画をパレスチナは作るなぁ、と思ったが、見終わって調べたところ、制作にイスラエル、監督はパレスチナ人。
パレスチナ人でもテルアビブ大卒業してることが驚き。北朝鮮人がソウル大出てるみたいなもの〜💦

そしてホントかどうかは知らんが、映画で描かれる両国の社会はさらに驚き。

第一に、貧しい国家として知られるパレスチナでもドラマ制作会社があり、メロドラマを制作している。主演の男性サラームはそこの雑用係。

第二に、そのパレスチナで人気のあるドラマはイスラエルでも見られる。日本で奥様方に韓ドラ人気があるように、イスラエルではパレドラが人気な模様w

第三に、主演のサラームはエルサレムに住んでいるが、会社のある入植地域に毎日、イスラエル軍の検問を通って通っている。毎日国境を越えるかのような光景💦

ある日、サラームは検問所でイスラエルの将校アッシにドラマの脚本を見つかる。つい、ドラマの脚本家とウソをついてしまうサラーム。奥さんに冷たくされている将校アッシは、奥さんの気を引くために、ドラマの筋書きに口を出し…

イスラエル人を良く描くようアッシが出す無理難題。アッシと会社の板挟みになっていくサラームが、滑稽だけでなく、なんだかんだで成長していくのが見どころ。

パレスチナ名物フムスをサラームは苦手、アッシは好物という、敵対国フードあるあるも楽しい。知らんけどw

民族対立を笑いに変えてしまう寛容さ、建設される壁を映し出す等社会問題の切り取り、ザッツエンタメなエンディング、こんな映画見たかった♪
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