ちぇるごまる

メランコリックのちぇるごまるのレビュー・感想・評価

メランコリック(2018年製作の映画)
3.5
東大卒の主人公…過去に何があったのかは不明だが、無口でぼんやりしている彼は定職に就かず両親と暮らしている。
これといって将来への希望はない。
そして、焦燥感もない彼。
何を考えているのか分からない…。
実家は特別裕福というわけでもないが、両親は仲が良く彼を干渉したり小言を言うわけでもなく、優しい。
そんな時、ひょんなことから地元の銭湯で働くことになり、彼女も出来るが、その銭湯は閉店後に殺人現場になっていることを知ってしまう彼。
恋人、同僚、雇い主、家族との関係性を、殺人の後始末をすることで、これまで経験したことのないあらゆる感情を彼は味わうことに。

現実的に考えると突っ込みところ満載で無理がある作品だが、鑑賞中はラストが気になりどんどん引き込まれた。
はっきり言って、出演者があまり認知度の高い俳優陣ではなかったこともリアリティが感じられ、この作品の利点のように感じた。
とても恐ろしい話なのに、なぜかほのぼの感に包まれる不思議さがあり、オーラスの主人公の自然な笑顔が印象的な作品。
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