ニシカ

メランコリックのニシカのレビュー・感想・評価

メランコリック(2018年製作の映画)
3.6

"バイト先の銭湯は殺人現場でした、。"



東大卒で就職経験が無いニートの鍋岡和彦は、銭湯で高校時代の同級生 副島百合に偶然出会う。
百合への恋心と下心から、その銭湯「松の湯」で働くことになる。
百合との距離も少しだけ縮まり、日々淡々と銭湯業務をこなしていたある日、銭湯が営業終了後にヤクザお抱えの“人を殺し処理する場所”として使われている“現場”を目撃してしまったことにより、鍋島は同僚の松本と共に夜な夜な死体処理を行うようになっていくのだが、、。
 

製作は、。
 
監督を務めたのは田中征爾。本作が初長編映画とのこと。脚本も彼の手によるものです。
鍋岡和彦を演じたのは俳優の皆川暢二。
和彦の金髪の同僚・松本役を演じたのが磯崎義知。
この3人によって「One Goose」という映画製作ユニットを立ち上げ、その第一作となったのが本作「メランコリック」です。
(上映後の舞台挨拶で知りましたw)
 
愛嬌あるヒロイン副島百合役を演じたのは吉田芽吹。
 
 

観終わって、。
 
 
国内外で映画賞を獲りはじめている話題のインディーズ作品。
 
上映後に監督・キャスト陣の舞台挨拶があり、百合役を演じた吉田芽吹の実物が流石は女優さんで、スクリーンの何倍も可愛かったので観た映画の内容をポーンと忘れてしまいました。
 
 
それではいけないと本編の内容を思い返すと、金髪の青年・松本役を演じた磯崎義知という素晴らしい役者が爆誕しておりました。
 
本作は途中でいきなりジョン・ウィックばりの殺陣が発生するのですが、磯崎義知自身がタクティカルアーツディレクターでもあり、映えるアクションと不思議と人を惹きつける演技が出来るハイブリッドな役者であることに観る者は気が付きます。

本作の最大の収穫はこの役者の発見ですね。
 
 
予算300万のインディーズ作品ながら、
最近の若手監督・スタッフ陣はやはりみなさんとても上手く、映像や画作りも予算から想像するようなチープさはありません。
キャスト陣の演技も十分で途中で飽きるころなく見れる。本作のストーリーからサスペンス的なイメージを受けますが、どちらかというとヒューマニズム的な要素も強く感じる不思議な作品に仕上がっています。(会場から笑いが起こるシーンすらある。)
 
もう少し、思わず登場人物のセリフを抜き出したくなるようなフックがあれば、観た者の心に強く残る作品になったでしょうね。
良くも悪くもそつなく仕上がっており、喜怒哀楽の感情の何処にも刺さりづらい。
 
それでも、
長編第一作目と見ればレベルはかなり高いです。