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メランコリックのnakatsugiのレビュー・感想・評価

メランコリック(2018年製作の映画)
4.2
応援も乗っけたスコア★。観始めるとすぐに安いつくりやイラっとする芝居で予算が無かったことがわかる。が、それには目を瞑ろう。銭湯が殺人と屍体処理向きというアイデアは面白い。が、この映画の真骨頂は日常の中に非日常が何の区別も境界もなく混ざり込んでいるところにある。異常の日常化と言ってもいい。銭湯で閉店後行われている犯罪を「カラオケの特訓」と置き換えても良いくらいの、言わば、日常ノワール。この演出のコントロールの確かさに唸った。森田芳光の初期作品に最初に触れた時の時代感の新しさに似ている。田中監督(脚本)の今後がとても楽しみ。同じく松本役の磯崎義知の芝居が光ってた。彼の手柄は大きい。
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