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ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実のYYamadaのレビュー・感想・評価

3.8
【戦争映画のススメ】
ラスト・フル・メジャー
知られざる英雄の真実 (2019)
◆本作で描かれる戦地
1966年 アビリーン作戦 /
ベトナム戦争 (実話に基づく)
◆本作のポジショニング
 人間ドラマ □■□□□ アクション

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・1999年、アメリカ。空軍省のハフマンは、30年以上請願されてきた、ある兵士の名誉勲章授与について調査を開始する。
・1966年、空軍落下傘救助隊のピッツェンバーガーはベトナムで敵の奇襲を受けて孤立した陸軍中隊の救助に向かうが、彼自身は銃弾に倒れ、帰らぬ人となる。ハフマンは当時ピッツェンバーガーに救助された退役軍人たちから証言を集めるうちに、彼の名誉勲章授与を阻み続けた驚くべき陰謀の存在を知る…。

〈見処〉
①戦争の英雄はなぜ、
 30年間も封印されていたのか?
・『ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実』は、2019年に製作されたドラマ映画。
・本作タイトルは、1863年11月のエイブラハム・リンカーンによる「ゲティスバーグ演説」から引用され「最後の全力を尽くす」を意味している。
・本作は、アメリカ空軍の落下傘救助隊の医療兵として60人以上の兵士たちを救い、ベトナム戦争で戦死した、ウィリアム・H・ピッツェンバーガーがに対して、30年以上もの間、戦友たちは英雄への名誉勲章授与を求め続けたその真実に迫る作品。
・監督のトッド・ロビンソンがピッツェンバーガーの勇気ある献身に心を打たれ、自ら脚本を仕上げ、メガホンをとった。
・主演は『キャプテン・アメリカ / ウインターソルジャー』のセバスチャン・スタン。共演は『人生はビギナーズ』のクリストファー・プラマー、『蜘蛛女のキス』のウィリアム・ハートらを筆頭に、サミュエル・L・ジャクソン、エド・ハリス、ピーター・フォンダらベテラン俳優が脇を固めている。また、本作はプラマー、フォンンダの最後の出演作品となった。

②結び…本作の見処は?
終盤シーンの名優陣の名演にて、鑑賞者のモチベーションはV字回復するはず。それまでガマンの作品。
◎:「1人の人間が後世に与える影響とは」…名誉勲章授与まで、30年以上に渡りピッツェンバーガーを推薦し続けた退役軍人の思いが結実したラストの授賞式シーンは、アメリカ人が忘れ難きベトナム戦争を克服したような大団円を見せる。
◎: とくにラストで見せるピッツ父役のクリストファー・プラマーと、ピッツ同僚軍人のピーター・フォンダの名優最期の演技は、涙なくして観られない感動を与えてくれる。
▲: ベトナム空軍青年将校ピッツェンバーガーの元同僚軍人たちとピッツ父(クリストファー・プラマー)に確実な世代差がありながら、オールお爺ちゃん俳優の配役構成が、鑑賞者の混乱を来す。
✕:「結局のところ、陰謀はあった?」…終盤まで大きな展開もなく、出来事の核心も全容も解らぬまま、ラストシーンを迎える脚本と演出には賛同出来ず。また「陰謀もの」と売り出す配給会社のプロモーションにも疑問視。
3度の寝落ちは辛かった。
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