Hagieen

プロジェクト・グーテンベルク 贋札王のHagieenのレビュー・感想・評価

3.7
フェリックス・チョン監督、チョウ・ユンファ、アーロン・クォック主演

腕はあるがオリジナリティが無く目が出ない画家・レイ。
恋人であり同じく画家であるユンの才能に嫉妬し差を見せつけられる。
模倣が得意なレイは贋作づくりに手を染めていくが、画家と呼ばれる男と出会い偽札づくりの仲間に引き込まれていく。

インファナル・アフェアの脚本を書いていた監督だけに、サスペンスものかと思えば激しい銃撃戦もあったり、
二転三転のストーリー展開は色々な仕掛けが施されていて楽しめる。

悪党だが不思議なカリスマを放つチョウ・ユンファ。
現実に近くにいたら嫌だが、殺人を厭わないが人を惹きつける魅力がある。
笑顔が魅力的だが、その裏にある何かも感じさせ怖さもある。
十八番の2丁拳銃も様になっていて、久々に銃弾をばらまいている。

そしてアーロン・クォックは事件に巻き込まれた気の弱い画家・レイを演じるが、この演技がまた上手い。
数々の香港映画でエリートや底辺でもがく人間など演じてきただけに、後半の展開は流石という感じ。

そしてチャン・ジンチューは久々に観た気がする。重要で複雑な役回りを好演。

過去と現在を行き来し、映像的にはフェイクも混ざるのでちゃんと見ていないとカラクリが解らなくなると思う。
ちょっと複雑にしすぎた感はあるが、自分的にはお気に入り。
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