純

さよなら、退屈なレオニーの純のレビュー・感想・評価

さよなら、退屈なレオニー(2018年製作の映画)
3.9
青いなあ。どこまでも。

レオニーは大嫌いなものがたくさんあって、とても寂しかっただろうなと思う。明日こそは好きになりたいなあと思って迎えた朝に、やっぱり顔を見るのも嫌なやつがいる。薄っぺらい関係性。居場所をなくされた蛍は、残念ですがどんなに光っても見つけてもらえません。さだめです。そう、だから、こんな17歳、もういらないや。

こんなに退屈でつまらない日常も、時が経てばいい思い出になるなんて、当事者のうちは気づけない。いい思い出、なんて一言で片付けてしまうには綺麗すぎるほど、実際にはまとまりもなくとっ散らかった日々。ルールも約束も、もう一度だけ破りたいな。行き先もなくバスに乗って、愛よりも絆で結ばれた、たったひとりに会いに行きたい。教えてもらったコードはもう忘れたよ。でも、球場の真ん中で手を振るあなたを、ずっとずっと覚えていた。
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