荒野の森くま

八百万石に挑む男の荒野の森くまのレビュー・感想・評価

八百万石に挑む男(1961年製作の映画)
3.5
八百万石に挑む男、すなわち8代将軍吉宗の御落胤と称して将軍家を乗っ取ろうとした天一坊とその参謀(市川歌右衛門)の話。

守る方も攻める方にも(野心はあるが)悪者や敵役とは描かれてなくそのことが作品を格調高くさせている。

討ち入りシーンがない忠臣蔵映画というものがあるが、本作はお白州のない大岡政談、チャンバラもない。

ただ参謀 市川歌右衛門が天一坊に最後に授ける作戦(実行するシーンはない ぼくら観客の想像に委ねられる)が感動的で後味は良い。