さうすぽー

プロメアのさうすぽーのレビュー・感想・評価

プロメア(2019年製作の映画)
4.2
自己満足点 82点

熱い、超熱い!!
ひたすら熱いぜ、このアニメ!!

というわけで、日本語音声での公開終了直前に観てきました!
監督と脚本が「天元突破グレンラガン」のコンビなので、ずっと観たかったけど見逃していた作品です。

「グレンラガン」は自分タイムリーで観ていて、当時は終盤の超展開に置いてきぼりになりながら、何だかんだ好きでした。
日曜の部活を終えて帰ったらいつも録画で観てたのを思い出しました(笑)

この映画はバーニッシュという体から炎を出す能力者によって大火災が発生した後の未来の話。
そのバーニッシュ専用の救助隊バーニングレスキューと、バーニッシュの能力を駆使してテロ事件を起こす集団マッドバーニッシュ、それぞれのサイドの主人公二人が対立しながら、世界の真実を探る物語。
昔のトミカヒーローを彷彿させる要素に「グレンラガン」のような壮大な規模でシナリオが展開されてくような感じです。

この話を聞いた時点で普段アニメを観ない方は麻痺してしまいそうですが、中二っぽさにそそられるアニオタにとってはこれが最高に良い!

冒頭から凄いです!
バーニッシュレスキュー達のメカスーツ(レスキューギアと呼ぶそうです)を駆使して救助し、そこからテロ集団との迫力のあるバトルが繰り広げられて、心はいきなりバーニッシュのように燃えました!

それを含めたアニメーションの映像も非常に独特で綺麗でした。
今年公開の「スパイダーマン:スパイダーバース」を思い浮かべました。
あれはアメコミの漫画タッチのイラストでスタイリッシュな映像を作りあげています。
対してプロメアは全体的にアメリカのカートゥーンのようなタッチで描かれているため、色に統一性があり、○や△等の形でエフェクトを作り出していました。
それでいて安っぽい印象は全く受けないですし、むしろメチャクチャ格好良いです!

声優陣も熱いです!
マッドバーニッシュのリオ役の早乙女太一は少し問題がありましたが、バーニングレスキューのガロを演じた松山ケンイチは意外にもはまっていますし、国の司政官を演じた堺雅人も「半沢直樹」や「リーガルハイ」を越える熱い演技を魅せてくれました(声だけですが)!
まさかケンコバがネズミの役をやってるとは!
アイナ演じた佐倉綾音も凄く良い!

キャラクターも魅力的ですね。
主人公二人はどちらも個性があって、それぞれ強い意思を持って行動しているので、人によってどちらのキャラクター良かったかの議論も出来そうです。
ちなみにガロの顔を見てグレンラガンのカミナを思い浮かべたのは絶対自分だけじゃないと思う(笑)
他のキャラクターもそんなに詳細には描かれませんでしたが、アイナ等は結構良かったです!
...ただ、悪役を除いては。

悪役に関しては最初は動機が理解できたものの、終盤の方で性格や行動理由が変わっていたりと一貫性が無いのが残念でした。

あとこの映画で唯一懸念していた事がありまして、グレンラガンのような超展開を映画単体でやってしまう事です。
不安は見事に的中してしまいました。
グレンラガンはまだTVアニメだから壮大なストーリーを詳細に描くことが出来ましたが、プロメアは映画単体なので短くなってしまいます。
やはり超展開にしてしまったために、設定の詰め込みすぎな点が否めなかったです。

ただ、それでも何だかんだ楽しめたのはグレンラガンの監督と脚本家ならではの「中毒性」なのかもしれません。

今年のスパイダーバースのようにアニメーションの映像に斬新なアプローチを入れているので、正直好き嫌いは分かれると思います。

予告編を観て、面白そうだと思ったらこの映画は非常に楽しめるかもしれません!