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君は月夜に光り輝くのichiのレビュー・感想・評価

君は月夜に光り輝く(2019年製作の映画)
3.8
発光病という不治の病を患ってしまっている渡良瀬まみずと、春から同じクラスになったたくや。
顔も知らない同士だったがたくやがクラスの全員で作成した色紙を持っていったところから二人の関係が始まっていく。
ある日たくやがまみずの大切にしている父から貰ったスノードームを壊してしまう。
その罪滅ぼしとして外出できないまみずがしたいことを代行としてこなしていくことに。
そうしていくうちに二人の距離は縮まっていくも、まみずの命の光も弱くなっていく。

余命宣告を受けた女の子との余命の中の恋や思いや、やり取りその一つ一つが切なくやるせない気持ちにさせる。
一つ一つの何気ないシンプルな言葉が力を持つ。
こういう類のといったら敬意に欠けてるような言い回しになってしまうかもしれないが、いつも観終わったあとに時間の大切さを思う。

まみずか夜寝るのが怖いと言ったシーンがあったが、そんなことを思ったことがあるだろうか。
当たり前のように朝がくることを思って寝ているし、youtubeを観ながら寝落ちしたりする。
それってなんかとても贅沢で傲慢な生き方だと思ってしまう。
自分は大丈夫という、自分にはいくらでもこの先時間があるという傲慢さ、勘違いを覚えてる自分を認めざるを得ない。

便利な世の中になった分、情報の多さに思考が停止し、時間を無駄で無益なものに費やしてしまうことになってしまう。

もっと誰かのために時間を使おうと思う。目的を持って、今日を大切にというとありきたりな表現だけど、それが本当に大切なんだ。
長く生きるより結局は与えられた時間を何に使ったか。誰のために使ったか。どう生きたかを、それを最後に問われるような気がする。

心に響く映画でした。
感動しました。
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