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コルドロンのすんのレビュー・感想・評価

コルドロン(1984年製作の映画)
2.3
ウォルトディズニーアニメーションスタジオ史上最悪の失敗作と言われている本作、だが芸術面でいうとかなり出来がよく、背景の書き込み、ドラゴンやキャラクターの動き、効果・演出など、当時かなり試行錯誤して生まれたのだろうという素晴らしさ。
お金と時間がかかっているだけのことはある。

ストーリー自体もRPG感たっぷりの場面転換や助言キャラクターの登場と、何が起こるかわからない面白さはある。

しかしながら登場キャラクターが冒険についてゆく必然性のなさ、感情移入の出来なさ、ゆっくり動いて部下の首を締めるだけの雰囲気だけのラスボス、広げるだけ広げて絶妙に説明が足りず収集しない世界観など、欲張りすぎた結果の後始末の悪さが目立つような気がする。
弱気な少年を主人公に、伝説の魔法の剣を出しておきながら、みんなが期待する「RPG感のあるエンド」をバッチリ避けていくという裏切り方も拍子抜け。初期ディズニーらしくはあるけど。

面白くないわけじゃないけど、ツメの甘い部分が多すぎ。
雰囲気も暗くヒットせずスタジオが傾いたというのも納得。




ディズニーアニメ史上最大の失敗作『コルドロン』は本当に駄作なのか?
https://www.sun-ahhyo.info/entry/2018/08/20/201229
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