ぶみ

サマー・オブ・84のぶみのレビュー・感想・評価

サマー・オブ・84(2017年製作の映画)
4.0
フランソワ・シマール、アヌーク・ウィッセル、ヨアン=カール・ウィッセルという三人が組むユニット、『RKSS』を監督とした、青春スリラー。
1984年の夏、オレゴン州イプスウィッチ付近で起きた連続殺人事件の犯人が、隣に住む警官ではないかと推測した15歳の少年らの姿を描く。
舞台が80年代であり、冒頭から流れるBGMはシンセサイザーを駆使した電子サウンド。
当然ながら、登場するガジェット類や、カルチャーも80年代そのもので、同じく80年代を過ごした身としては、それだけでほくそ笑んでしまう。
物語は、ジュブナイル映画の名作『スタンド・バイ・ミー』の四人が死体探しの旅に出るように、同じく四人の少年が殺人事件の捜査をしていくが、夜な夜な集まって証拠を集めたり、どうでもいいことで笑い合ったりする様は、まさに「あの頃」を再現したものである反面、全体的に漂う不穏な空気が緊張感を増幅させる。
最終的には隣人である警官が、犯人なのか否かに焦点が絞られていくが、その真相が明かされた後に入るタイトルバックのタイミングが絶妙。
また、観終わった後に、同じく不気味な隣人を扱った、私のベストムービーの一つ『隣人は静かに笑う』と同じような余韻が残ったのは、どことなく共通項が多かったからか。
お約束とも言えるキャラクターや展開が多いが、それが数々の作品へのオマージュだと思わせてくれるともに、ジュブナイルテイストにミステリ、ホラー、スリラーをバランスよく詰め込み、青春時代の後戻りできない痛みを表現した良作。

〜EVERY SERIAL KILLER LIVES NEXT DOOR TO SOMEONE〜

彼らと過ごした夏を忘れない、サマー・オブ・84。