芹沢由紀子

第三夫人と髪飾りの芹沢由紀子のレビュー・感想・評価

第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)
3.7
いろいろ話題になっていた女性監督の出世作。
ミーハー心で鑑賞。
流れ的には「ラマン」とか「青いパパイヤの香り」と同じような、イメージ先行型のロリータ映画。

ベトナムが舞台で、行ったことないけど、むわっとした湿度や、牛とか湿地帯の農家の臭いまでしてきそうな生々しさがある。でもファミリーを構成する女性たちがみんな美しく幻想的なムードも並行している。アオザイ?シルクとか、ファブリックの揺れる感じ、質感、経血、すべてのものの対比が素敵。

バリ島の一流ホテルのスパで、90分くらいのエステを受けた感じのデトックス感がある。

ラストのはっきりしない結末は、観た人がおのおの自由に楽しんでね~という監督の演出かな?
ロリータが題材になってるので、当時のベトナムでは相当叩かれて炎上して、主演の女優さんと家族は結構な迫害にあったみたいだけど、こんなに素敵な映画にして人生を残してもらえるのなら、その試練も意味のある試練ではないかしら。
芹沢由紀子

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