Maoryu002

残された者-北の極地-のMaoryu002のレビュー・感想・評価

残された者-北の極地-(2018年製作の映画)
3.8
極寒の北極圏。飛行機の墜落で生き残った男(マッツ・ミケルセン)は救援を待っていた。ある日、ヘリコプターがやってくるが、強風により墜落してしまう。男は地図や装備を手に入れ、重傷を負った女(マリア・テルマ・サルマドッティ)をそりに乗せ観測所に向かって歩き始めるのだった。

サバイバルの名作。
登場人物はほぼ2人で、ナレーションやセリフでの状況説明なしの潔さがいい。

特に前半は寒さと飢えと孤独という過酷な環境の中、マッツ・ミケルセンが知識と勇気で命を保つ姿を見せられる。
魚とインスタント麺の鍋の美味そうなこと!

ミケルセンの熱演がこの映画を支えているのは間違いない。
人の温もりを確かめ、火の温かさにうっとりする、あの表情だけで感動してしまった。
後半に連発する “独りじゃない” というセリフは自分への慰めとともに、極限状態でも人間らしく生きるための戒めだったんだろう。

彼が坂で必死にそりを引き上げようとする姿に、手伝ってあげたくて体が動いてしまった。
Maoryu002

Maoryu002