まる

運び屋のまるのネタバレレビュー・内容・結末

運び屋(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

渋〜〜〜!
ロバートデニーロとかもそうやけど、名優の哀愁がすごい!!引き込まれる。

ドライブのシーン、アメリカの広大で長閑な風景や陽気なカントリーソング(?)とやってる事のヤバさが対比効いてた。
アールさん、ドライブは大好きやったんやろやあ。

運び屋始めた最初の方は、稼いだ収入を自分や人の為に使ってたけど、もう最後の方は目的変わってたように思った。
「時間だけが買えない」って、本当にそうだなあと思った。説得力が違う。
マフィアのボスが変わってから特に時間がタイトで、次の時代を象徴してた。
前のボスは遊びやゆとりの大事さをちゃんと分かってたし、だからこそ組織を大きくできたんだと思う。実際、新しいボスなってからすぐ摘発されてたし。タイミングもあるやろうけど。
アールさんの勝手さによって、帰って警察撒けたこともあり、そこが面白かった。
やっぱり、スピードだけを求めたら、人間にとって大事なのんびりとした時間をなくすことになるんだよなあ。めっちゃ風刺効いてる。

アールさん、本格的に運び屋になってから次の世代との接点が増えてて、そういう場面も良かった。古い差別用語使って周り凍らせることもあったけど、持ち前の愛嬌で持ち直してたのも良かった。
マフィアの人も、なんだかんだアールさんの人柄に絆されてたし。
古き良き、とまでは言えないけど、昔ながらの知恵を持ってる人の存在って結構大事だな。今の私は電波繋がらんくなったら大ごとやもん。道でパンクした家族のように。

運び屋始めてやっと家族の大切さとかを知ったの、すごい皮肉やけどめちゃくちゃ人生って感じだった。
なんで外での功績が一番大事だと思うようになったのか、知りたくなった。

奥さんの亡くなる前の呼吸とか、すごく本物っぽかった。
亡くなる時まで人を責めない、穏やかで立派な人だなあと思った。
奥さんが亡くなったことで、アールさんは自分の運命を受け入れる覚悟が決まったように思えた。落とし前は自分でつける、みたいな。

Rainy dayを困った時と訳すの、よかった。

元軍人ということもあって、さすがの胆力だった。咄嗟の機転で警察掻い潜るのもさすがだった。警察も、まさかこんなお爺ちゃんが運び屋だなんて思わないもんなあ。

ブラッドリークーパーいい男すぎ!!!!
そのボスもめちゃくちゃいい上司だった!どっかで見たことあると思ったら、ハンニバルか……笑
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