映画は映画館で観るのが1番なのは分かってますが、1年に映画館で観られる本数は、やっぱり限られてきます。
その上で個人的に今は観たい映画がすごく多いです。
アカデミー賞の影響で
・作品賞の『グリーン・ブック』📗
・長編アニメ部門の『スパイダーマン/スパイダーバース』🕸
あと、インド映画の『バジュランギおじさんと小さな迷子』🇮🇳も評判いいですね。
これら3本もいずれ絶対観ますが、それ以上に今作は予告編を見た時から「早く観たい❗️」と思っていたので、初志貫徹して『運び屋』🚚を観ました。
今まで映画館では迫力あるアクション映画を優先的に観てきて、この手の人間ドラマは、レンタルで家でゆっくりと腰を落ち着けて観ることが多かったです。
そのため恥ずかしながら、クリント・イーストウッド監督作品を映画館で観るのは今回が初めてです。
ただ一生に1度は、公開時にイーストウッド監督作品を観ておくのも良い経験だと思って観ることにしました。
もちろん、自分が年をとってから彼の作品を好きになったのも理由の1つです。
それに、TBSラジオを聴くようになってクリント・イーストウッドの理解が深まったのもあります。📻
今回、パンフレットを購入したんですが、TBSラジオリスナーにはお馴染みの映画評論家:町山智浩さん・芝山幹郎さんのコメント解説が記載されていました。
あと、なんと山田洋次監督のコメントも記載されていたので、後でゆっくり読みます。
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前置きが長くなりましたが、今作を観終わった後の率直な感想を一言で言うと、
「やっぱりクリント・イーストウッドは、いいなぁ♨️。」
ってことです。
※備忘録も兼ねているので、結構ネタバレします。ネタバレしていても十分楽しめる映画ではありますけど未見の方は読まない方が良いはずです。
でも、今回の彼が演じる主人公は、自分は手放しで好きになれるようなキャラクター像ではありません。
伝説の麻薬の運び屋が主人公なんですが、彼のボロ儲けの裏側ではメキシコ麻薬戦争で多くの人たちが犠牲になってるわけですし、今作のテーマとしても、やっぱり仕事の裏で家族が犠牲になってるわけですから…。🇲🇽👪
彼の出演作の『グラン・トリノ』の時も思いましたが、やっぱり人種差別主義者で、時代遅れな頑固者なんです。
特に今作は、途中で彼が年甲斐もなく若い女をはべらすシーンがあるんですけど、ちょっとそこで心離れそうになりました。
でも悔しいかな、やっぱりクリント・イーストウッドのキャラクターなら許せてしまいます。😅
自分の身内には嫌ですけど、遠くで見ている分にはいいと思います。
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今作は、脚本の太枠自体は全然目新しくない、よくあるような話なんです。
・仕事第一で家族をないがしろにしてしまった男の話
・金目当てで犯罪に一度手をつけてしまうとなかなか抜けられない
とか、よくある話だと思います。
「仕事VS家族」っていう映画のジャンルを作ってもいいと思います。💼👨👩👧👦
なのにやっぱりイーストウッド監督作品は面白く感じます。
演出として、本当にうまいと思います。♨️
なんてことないシーンを興味深く見せることに関して、名人芸ですね。
【演出について】
・まず誰もが気になると思いますけど、運転中にかける音楽のセンスです。
単におじいさんが運転中に曲を聴いて歌ってるだけなんですけどね。😅
少し違和感を感じつつも、「あれ?なんか面白いな🤨」って気分になることが凄く多いです。
以下、気にいったシーンを箇条書きにしていきますけど、なんか面白いんです。
その「なんか」はよく分かりません。感覚的というか、センスとしか言いようがないところがあります。
・見張り番の2人とポークサンドを食べるシーン。言葉には出してませんが旨かったんでしょうね。🥪
・「お前ら、ちゃんと見張ってろよ💢」って彼らが説教受けているのに、当の主人公は何故か呑気にリップクリーム塗ってるシーン。
・奥さんから「あなた、本当のことを言って」と聞かれて、本当のことを言うと逆に信じてもらえないシーン。
観客として、劇場ではあそこでクスクス笑い声が聞こえましたが😆、実は自分は少し泣きそうになったんです。😢
笑っていいやら、あそこで悲しんでいいやら、複雑なんですけど奥さんの表情も凄くいいです。
・予告編に出てきた犬を放すシーン。
あの状況から主人公がある機転をきかすんですが、あれ、犬はたまったもんじゃないですね😅。自分が犬だったら気が狂うと思います。🐕
あと予告編で出ていたシーンの多くは、本編では、なんてこたぁないシーンなんです。
イーストウッドのやり口がうまいですね。
でも騙されたって気になりません。
昨年公開の『15時17分パリ行き』も、なんかそれっぽいですね。話はよく聞くんですけど、観れてないのでまた観たいです。
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【キャスティングについて】
①クリント・イーストウッド本人
まず、普通の人間として、90歳なのに言葉もはっきり喋るし背筋もしゃんとした状態で凄いと思います。
気になったのが、劇中で「(彼は)ジェームズ・スチュアートに似てる」って言われるんですが、自分は恥ずかしながらジェームズ・スチュアートを見たことありません。
ただ、ライムスター宇多丸さんの映画評をよく聴いてると、『ブリッジ・オブ・スパイ』や彼の監督作品の『ハドソン川の奇跡』の映画評の中で「トム・ハンクスは現代のジェームズ・スチュアートだ。」みたいな表現を聞いていたので、自分の頭の中でのジェームズ・スチュアートはトム・ハンクスなんです。
もうこれは、実際に彼の出演作品を観るしかないですね。
どなたか、おススメ作品があれば教えてください。🙇🏻♂️
②ブラッドリー・クーパー
正直、顔立ち的にはあんまりかっこいいとは思えないんですけど、「クリント・イーストウッド・イズムの正当継承者候補」って言われてるそうですね。
それを聞いていた上で、今作を観ていると、イーストウッドからブラッドリー・クーパーにある教えを伝える、まさに「魂の継承」みたいなシーンがありました。
ちょっとビックリしました。😂
でもそれを抜きにしても、今作の彼は役柄的に非常に好人物で、はっきり言って、彼が主役だったら純粋に応援しやすい話です。
③マイケル・ペーニャ
ブラッドリー・クーパーの相棒的な役ですが、あんまりストーリー上では必要な役割とは思えません。でも好きです。
『アントマン・アンド・ザ・ワスプ』の時の彼の演技も最高でしたけど😂、普通にまともな役でも彼が演じていると目立ちますし、印象には残りますからね。😄
少なくとも『ミリオンダラー・ベイビー』の時の彼よりか今作は数段、印象はいいです。
④ローレンス・フィッシュバーン
彼の活躍はほとんど描かれません。😅
ブラッドリー・クーパーに対して「よし、やれ!」みたいなゴーサインを出すことしか劇中では描かれていません。
ただやっぱり彼がいると目立ちますし、平たく言えば体がでかいですからね。😅
なんか頼りになる上司の感じがします。
⑤アンディ・ガルシア
アンディ・ガルシアは今回は麻薬王です。
ただ個人的な意見としては、今回は全然おいしくない役です。
自分が彼を観るのは『オーシャンズ11』の時以来だと思いますけど、イメージより歳のせいか以前より老いて太ったように思います。クレー射撃も上手いのか下手なのか、よく分かりません。
次回作に期待します。
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劇場のお客さんの入りは、そこそこだったと思います。それにやっぱり年齢層がちょっと高めでしたね。でも基本的に落ち着いた雰囲気で、でもたまにクスクス笑い声も聞こえて、いい雰囲気でした。
鑑賞後に外に出ると、休日ということもあり『ドラえもん』を観に来た子供連れの家族を多く見かけましたが、今作を観ていたこともあり、その光景が余計にハッピーに思いました。👪
初めてイーストウッド監督作品を映画館で観ましたが、そういうのも含めて、いい経験でした。🎬