Morizo

ナディアの誓い - On Her ShouldersのMorizoのレビュー・感想・評価

3.7
・ ごく平凡だった若い女性が民族の代表としての役割を背負っているその「重さ」を伝えるために同年代の女性が撮った映画。邦題を On her shoulder にもっと近づけてほしかった!

・ 悲惨な過去を映画内で具体化しないことで、ナディアに対して繰り返された安直なインタビュアーの共犯者にならないようにしつつ、観客を能動者として動きださせる力としていた。彼女だけに背負わせてはいけないのだというメッセージを受け止めた。

・ ヤジディ教徒を襲った悲劇は、ナディアがメディアに露出してノーベル平和賞も取ったことで、国連が巻き込まれて、結果としてイラク政府等への働きかけもあったり、良い方向に動いた。一方で、数限りない陽の目を浴びない悲劇や、国連で「優先度がヤジディ問題より上」とされていた問題たちの影を感じぜるを得なかった

・ 「Justiceを!」という言葉が映画で繰り返されたが、単純にISを悪者にしてしまうのは悲劇の連鎖を止めないと思う。彼らもまた何かの被害者なのかもしれないという視点は持っておくべきだという戒め