かなり久しぶりのユーロスペース。
今、観るべき作品と思って鑑賞。
オークションのシーンに始まり、
オークションのシーンに終わる。
アート作品、特に現代美術作品は金(ゴールド)や株のような金融商品の如く資産運用に使われてる現状。
ITとグローバル化により、コレクターの分布は世界中に広まり、その数はますます増えていく。
現代美術のアーティストもそれに呼応して大量生産を進める。
そんな現状に、
画廊商、
評論家、
コレクター、
そして新進気鋭のアーティストたちの賛否両論、十人十色の考えが作中で繰り広げられる。
自身の生前に評価されること自体が稀である芸術家の宿命。
99.999%のアーティストは芸術だけでは生活していけない。
一握りの0.0001%のアーティストに富も名声も集中する。
"作品の値段を知る者は多いが、
作品の価値を知る者は少ない。"
作中で一番能弁に語ってくれたコレクターはドイツから亡命してきたNY在住のユダヤ人大富豪というベタな存在。
その彼の口から聞かされた言葉が刺さる。。
金で買われなければ、アーティストも生活できずに芸術活動・文化活動は衰退してしまう。
一方で需要と供給の過剰な反応にも、本来の芸術の意味を見失わせてしまう。
難しいね。。