JUNPEI

消えた16mmフィルムのJUNPEIのレビュー・感想・評価

消えた16mmフィルム(2018年製作の映画)
4.3
あの男が最初に画面に出てきたた時から妙な気持ち悪さと嫌悪感を感じるのは何故だ。少女達の青春の中に歪なピースが1つ混じっているような、なんとも言えない心地悪さ。それは少しづつわかってくるのだけど、、、。
ミステリー仕立てのドキュメンタリーでありながら青春映画でもある。

シンガポールでの映画製作という記録と記憶。25年経って明かされる世に出なかった小さな、でも、もしかしたら大きな作品になりえた映画の足跡を辿る。

とにかく劇中出てくる「Shirkers」の映像が良すぎて本編を観てみたくなる。ただ、"もしも"や、苦い青春があるから進んで行けたのかもしれないと思うと人生何が原動力になり得るかなんて誰にも分からないものだなぁと思わずにはいられない。ただ、"もしも"がなかったおかげでこうした新しい傑作を生み出して、観ることが出来て、今、感じられるのだから不思議。
最後に、少女達3人の25年後のそれぞれの今が、素敵すぎて勇気をもらえる。
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