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ロリータのtottsunのレビュー・感想・評価

ロリータ(1997年製作の映画)
3.7
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「ロリータ」
豊かな才能に恵まれ、そのスマートな魅力でいつも女性の憧れの的である、大学教授のハンバード。異国の地アメリカに渡った彼は、下宿先としてある未亡人の家を選んだ。部屋に荷物を下ろし、ふと庭を眺めた彼は、12歳の娘、ロリータに姿に釘付けとなってしまう。そんな彼の気持ちを知ってか知らずか、やがてロリータは彼を挑発しはじめるが...
先日、キューブリック版を見てから知ったのは、脚本を原作者自ら手がけたものの7時間に相当する長さだったため、削らせたものの…そのうちの2割程度しか採用しなかったとのこと。
だからなのか、ヘイズコードの影響なのか思ってた感じと違ったから比べるためにこちらも鑑賞。
正直好みが分かれるところではあるとは思うが個人的には今作の方が良かったな。
あちらは153分、今作は138分と差は15分程度であるがもっとキューブリック版の方が長いように感じた。
最初それが白黒だったからなのか…なんて考えたけど、どうやら違うみたい。
ロリータもハンバードも今作の方が深みがあって特に後半の病院からの流れはそれを如実にしてた気がする。
歪んだ愛情で繋がってる2人のチグハグな感じが喧嘩という描き方だけじゃなくてセリフが無いところでも効いてたような。
衣装もおしゃれで、こういう話でなければそれだけでも見て欲しいと思うほど。
ただ、最後はめちゃくちゃグロかった…
一人で観てて「うわ。」って声が出たほど…まぁ、ああいう描き方の方がキルティの裏の部分というか異常性が垣間見れるけども…
監督によって描かれ方や印象がこんなに変わるのかと納得。
ロリータ役のドミニク・スウェインは当時17歳だったらしいけど、衣装やガム、飴玉とかで見事に少女性が描かれてたかな。ただ、今作以降があまり泣かず飛ばずだったらしく才能を活かせず残念。
私的には☆☆☆.7かな。
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