映像、音楽、俳優陣たちともに本当に最高の映画。
60年代のオリジナル版よりも、こちらの方が絶対に好き。
ドロリス(ロリータ)の少女としての無邪気さ、小悪魔さ、大人の女性になる前の少女にしかない体つき、少女ならではの無意識の妖艶さを、
これでもか、と映像と音楽で魅せる映画。
すごく幻想的で、狂気的。
主人公のハンバートはとことん、初恋の女の子をロリータの中に見る。重ねてる。
本当は、少年として心が止まっているのだと思う。
自分も純粋に少年として恋をしたいだろうに、いかんせんロリータの前では大人の男性ぶろうとしてるのが垣間見える。
ハンバートのロリータに向ける恋は本気の恋で、
でもロリータにとってはただの遊びの延長線上でしかない。
あの頃の女の子にとっては、男を自分の魅力で誘惑して、落とすまでが楽しいんだ。
それによって、自分の魔力を確かめてる。
大人が、自分の魅力にハマってることを知ってて誘惑するけど、
相手が絶対に手を出してこない、安心して甘えられる、って分かってるから、小さい子は大人に甘えるんだよ。
欧米の女性にありがちなんだけど
ところどころロリータの体つきが少し大人ぽいところがあって、
そーゆーところは18歳くらいの子が頭狂って騒いでる、みたいにしか見えないところもあったw
もう少し体が成長してなかったら完璧だったかもね。
原作の小説があるからしゃーないけど、
やっぱエンディングは好きになれない。
でも、ロリータの少女特有の妖精のような美しさと、妖艶さに魅せられるわたしは、何度でもこの映画を見てしまうのである。