フライ

ロリータのフライのレビュー・感想・評価

ロリータ(1997年製作の映画)
3.5
完全に賛否の分かれる作品だと思えるが…最初は正直かなり不快に感じたが最後は複雑な気分に。
ジェレミーアイアンズがこの作品に出ている事にかなり驚いた。だが彼だからこその良さがあり映画に深みが出てた気がした。ドミニクスウェイン演じる少女は正に適役。
義理の父と娘の恋はやはり自分の中にある倫理観や一般常識的な観点で見てしまったので不快感しかなかったが、次第に見え方が変わった。少女ドロレスの容姿はどう見ても子供だし行動も天真爛漫といった感じだが、雰囲気や要所で見せるそれはどことなく艶めかしく妖艶さまで醸し出しているので女性としての魅力も持ち合わせていた。そこに教授の初恋女性とのトラウマが重なり恋に落ちて行く様は不快感と刹那さで複雑な気持ちにさせられた。特にお互いが色々な葛藤で苦しむ姿と相反し愛し合う姿は観るに耐えないものがあった。ラストの嫉妬に狂う教授は酷いし結末が悲しい。
単にロリコン映画として見てしまうには勿体ない気もした。だが人によってはかなり気分が悪くなると思うので注意が必要な映画。
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